
会津若松市天寧寺裏山に眠る近藤勇の墓。隣に建つのは、土方歳三の慰霊碑。近年、建立された。
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話題の大河ドラマ『新選組!』の第1回放映はなかなかの視聴率をマークし、快調な滑り出し。三谷幸喜の斬新な脚本と近藤勇に扮した香取慎吾の魅力がその牽引の中心であるのは言うまでもない。その近藤勇が眠る墓所だが実は全国3ヵ所にある。どれが本当の墓標か、などと詮索をしてはいけない。この世から去ってもいっこうに衰えない近藤勇の人気ぶりを示す証拠といえる。
新選組局長近藤勇は、慶応4年(1868)4月25日に板橋平尾宿にあった一里塚で斬首の刑を受け、 首は京都三条河原にさらされ、胴は滝野川三軒家の無縁塚に埋葬された。会津若松、天寧寺の墓は、その報を受け会津に逃れた土方歳三の命で、決死隊が京都三条河原から奪い取った近藤の首を埋めたとも、遺髪を埋めたともされているが確固たる証拠はない。また墓石に刻まれている戒名『貫天院殿純忠誠義大居士』は会津藩主松平容保から授かったものである。京都守護職の命を受け、『新選組』の名付け親ともいわれる容保のふるさと会津には近藤勇の墓標に限らず、新選組ゆかりの名所が数多く点在する。京都とはまたひと味違う歴史の重さを会津から感じ取っていただければ幸いである。
【天寧寺】
〒965-0813
会津若松市東山町石山天寧208
電話0242-26-3906
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