ハナっから常識をくつがえす店名だが、かつては店名通り八百屋さんを営んでいた。ご主人がラーメン好きだったせいもあり、出前を頻繁に頼んでいたがどこの店からも遠い立地にあり麺が延びてしまうのが悩みの種。それなら自分で食べる分は自分で作ってしまえ、と店先でお昼にラーメン作りをしていると八百屋さんのお客が俺にも、と評判に。いつしかラーメン屋が本業となり、八百屋は廃業。現在は息子さんが二代目としてすべてを仕切り、大盛業中。わらしべ長者か風が吹く桶屋のようなお話だが実話。麺が見えないほど肉が敷き詰められた写真の『肉そば』(700円)はボリュームがありながら、しつこくなくすんなりとお腹に収まるおいしさ。麺はスタッフ一同が製麺屋から届いたものを手で揉み直し、2、3日寝かせてから使うのがこの店の流儀である。他にワンタンメンやねぎみそチャーシューなども味わってみたい。午前11時開店。お昼時だけの営業で早いと午後1時前後に閉店してしまうので要注意。赤いのれんがなければ、産直の八百屋さんと間違うかもしれない。
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